第四十三回 ファイナル2

2021  3/30  

 

現代魔術大系 全七巻。
その六巻目が4年ほど前に完全に忘れていた私達の前に発刊された。
一巻目が出版されたのが1995年だったか。
最初は程よい間隔で出ていた本シリーズだったが、大概のブランクを経て出版さ
れた五巻目を2003年に出して以降パッタリと音沙汰が無くなります。
AKIRAやベルセルクが好きな人はこういう気持ちなのだなと思いんす。
正直諦めていましたので嬉しかったのですが、とはいえ最終の七巻目が出る事は
無いだろうな、という思いは変わらなかった。  待ちますけど。

しかし、これは出るかも!  という事件が起こり、今は必ず出るから待とう。
と思っておりんす。      それは何故か・・・     


そう。先のシリーズ本の五巻目が出た2003年に「R-TYPE」というシリー
ズ物のTVゲームの最新版が発売されました。
1987年第一作デビュー。 ゲヱセン族で横シューティング大好きな私は飛び
つきましたが直ぐにグラディウスⅡが稼働し、虜になりました。 今も。
その後友人宅のPCエンジンでR-TYPEをよくやった記憶はありますが、自分
で買おうとかも無く、ゴーファーの事ばかり考えるうちに時は流れました。

社会人になり、帰りの乗り換え途中にあるTVゲーム屋に寄り、目利きで
「ほいっ!」  とゲームを釣り上げるのが楽しみでした。
いつもの様にふらっと寄りますと、平積みで 「R-TYPES」 というシンプ
ルーなジャケが・・・

「かつてゲーセンで稼働していたものが技術の進歩により当時のスペックをご家
庭で。」
この手のモノは何でもカンでも買っていたので、R-TYPEの記憶は薄かったが
即買い。
アーケードのⅠとⅡが一枚のディスクに!    大いにハマる。
その後わりと直ぐに 「R-TYPEデルタ」 発売。  物凄く大いにハマる。
このデルタ、特に、すごーくプレイした記憶があります。

で、2003年。  PS2のパワーを得たR-TYPEが出た!!
ところが・・・・・   いきなり説明書にハッキリと
「これを最後にもう出しまへん、おおきに。」 と記載されていました。
タイトルその名も    「R-TYPE ファイナル」

辛くって辛くって・・・そんなん、わざわざ言わんでもいいやん・・・
よっぽど何か事情があったんやろけど、ワシらファンは横シュー、とかキモい
グラフィック、とかでプレイしてる訳や無いから!
R機もフォースもバイドも大戦艦もみんなひっくるめて全部を包み込んだ何か、
或いは包み込んで愛してしまう自分とは何かを死ぬまで探し続ける永遠の旅がR-
TYPEなのに・・・     代わりとか無いし・・・

まぁ、まぁ、例えば、まぁ、その後出たシミュレーションのやつとか出て・・・
それはそれでいい。
R-TYPEの何かは出続けるべきだ。 横丁や盆踊りを抜けて何やったかなア
レ・・・  R-TYPE博物館みたいなアレ。すごく良かったし。
でも、まぁ、やっぱり、フツーに世の中から消えていっている。

R-TYPEチョコ?  バイドチップス?  大戦艦ソーセージ?
波動砲アイス?  うまい棒セクシーフォース味?  ・・・・見た事無いわ。

イエローサブマリン通っても「R-9」の何か、に出会った事は無い。偶然か?
フォースのぬいぐるみとか、キラーコンテンツ過ぎて自粛発禁なのか?
映画化の話も無い。  なぜ?


そうやってR-9Dのドッグタグと共に屍を晒すのを待っていたある日の午後。
「提督」 と出会う。
2014年辺り以降ニコニコ離れが甚だしかった自分を恨みましたよ。
たまたまニコニコで東方MMD漁りをしていたら物凄いアイコンが飛び込んでき
ました。


            「R-TYPE 学会」

もめん提督との出会いで自分がいかに薄っぺらな愛でバイド好き好きごっこをし
ていただけなのかを思い知らされましたよ。
誠に勝手ながら提督の末端に隷下再編成された私の魂は、再びバイドの揺り篭で
薄目を開け、その揺れに安らぎを感じつつも、ゆっくりと噴出する興奮のまなこ
をその揺らし手に向けるのであった。

そうして投稿動画の一覧から一番のお気に入りである 「ファイナル」 を受講
するといきなり度肝を抜かれる。
ドプケラのフィギュアも大概だったが、「ファイナル2」 が出るから
云々・・。
・・・・・・・・・・????????
???・・・・・・・えええ??

全然知らんかったしワシもうそんなんどうしたらええかわからんっていうかほん
まかいなそれっ!ていうかだれがだすのんっていうかどういうコンセプトなん?
横シューなん??・・・バイドなん???・・・・・・・

バッキバキン!、 パリパリの 「ファイナル」 のツーって感じでしたわ。  
2019年の春にアナウンスされててんて。    ホンマかいな・・・


ワシが提督と出会ったんが去年の9月なんなー。
あれから半年かー。   あっという間でしたわ。
とにかく  出ますねん  旅の続きが。
我々は共に正しく、共に間違っている。
だからと言って隅っこで小さくなっているだけじゃあ、バイドの思うツボ。
私は人類もバイドも両方大好きだ。
意見どころか言葉も意思も通じないバイドに永遠に体当たりする覚悟がある。
暴力でも無い。願いでも無い。
今は憧憬にすぎない揺り篭から薄く見る、篭を押すその手を掴みたい。
そして私の手がお前達の本当の事を感じて発狂するその時まで、伸ばした腕を、
欲望の手指を、下ろす事は出来ない。

我々の凶暴な本質が、邪悪さが、歪んだ愛が届かないかも、通用しないかも、知
れない・・・  

その事が、本当に信じられない。
だから、バイドを諦められない。