第五十二回 女たち其ノ弐

2021  11/11  

 

名取裕子

35年程前から今に至るまでこの人の顔を見る度に、
「あっ名取裕子や。・・・ところでこの顔、誰やったっけ・・・」
という謎の感覚に襲われます。
この感覚は少年の頃と今でも寸分違わず同じで、一瞬物凄く不思議な感覚に陥る
のです。

親族、友人、知人はじめ、記憶に残る関わった全ての女性の記憶を総当っても全
くヒットしません。
折に触れ記憶回路の変化に期待しますが今のところ不明です。

唯一、高校生の時にアルバイトしていた会社の課長が女性でして、名取氏の限定
的な表情に於いて、この課長とがそっくりでございました。
しかし、少年期にはこの課長とは出会っておりませんし、名取さんから受ける通
年の例の「感覚」と照らし合わせますと、この課長は一致しません。

名取さん、勿論美人ですし鼻声でトーンも低い。
私の理想の声は近藤春菜様と大塚寧々様なのですが、やや近いものがあります。

私のファーストキッスのお相手であるLP盤「おかえりなさい」の中島みゆき
名取さんに似てるかぁ???  うーんギリギリ似てる・・・か?  へぇ??

私は名取さんの事が先天的に潜在的に好きなのだろうか。 ・・うか。

 


林真理子

大好きですね。  もう、ずっと好きです。
会った事も無ければ遠い遠い知り合いですら無い林真理子さん。
何故か初めて見た時からビビビッと来てました。

なのに一冊もマリコさんの本を買った事が無い。
散髪屋で待つ時には雑誌の連載を必ず読みますが・・・
失礼な私。
いやいや、顔っつーか、目。 つーか全体の見た目の雰囲気が堪らなく好きなん
です。  見た目重視。

つべのマリコ書房。
皆さんもよくご覧になっていると存じますが、本当に有り難いチャンネルです。
強烈な才を放つ一方で表立った思想や発言内容、言葉遣いは抑えて穏やかで心地
良い。
話し方、内容、共に◎。  声のトーンも良いですね。
あくまで本好きの為のチャンネルとしてツボを押さえた内容になっている所が本
当に凄い。  マリコ好きには堪らんわい。

小説を読むのが不得手な私ですが、なかなかの本好きではあると自負します。
これにより本好き仲間としてマリコさんと繋がれる。  うん、good for me!
異次元の執筆量と読書量を誇る本の魔女マリコ。 永遠に最高です。

 


ミスティ

傷追い人」 という漫画のヒロインの一人です。 二次元ですな。
この作品、漫画は未だに読まず終いなのですが、OVAの方はテレビ録画したテ
ープが擦り切れる程見ました。 確か、14歳の時だったかと・・・。

ヒロインが現れては死んでゆく事をはじめ、ツッコミ所満載のトンデモシナリオ
なのですが、中学生の私は今とは別人のピュアさがあり、何でも信じるしマトモ
に受け取るヤツでした。
故に何の疑問も無くハマり、影響されました。

ヒロインは全員が極めて聡明で美しく、揃いも揃って頭のイカれたお転婆キャラ
です。  大暴れします。

そんなトンボイ軍団の中でもブっ千切りでヤバくて美しく強いのがミスティで
す。

何というか、初めて見た時には・・・こんな女が世の中には居るんか!
何処に行ったらこの種の女に逢えるのだろうか。
自分はバラキのような男ではまったく無いが、ミスティはバラキの容姿、身体能
力、金、権力では無く、彼女を身を呈して守った事で初めて心を寄せた。
・・・いけるかも・・・。  そしてそんなミスティの事が、いよいよ本気で愛
おしい。

身を呈した時点で落命するであろう私なのに。
少年の恋が切のうございます。

現在に至るまでに数多くのヤバイ女達を見てきました。
そして・・・ミスティより数段ヤバく強く美しい女達。

麻紀絵
言葉師匠
由乃
乙橘槇絵
ミルド
レベッカ
ソーニュシュカ大尉
ゼネラルエスデス

まったく惚れ惚れする。
奥歯が震え、鼻がツーンとするぜ。

しかしながら基準であり原体験であるミスティの輝きは今尚最も鋭く、眩いので
あります。

年老いたバラキに寄り添う妙齢のミスティ。
死んで若くして時間が止まった美しいヒロイン達の写真を前にして尚、一層輝い
て見えるミスティ。

ああ・・・ミスティ、死ななくて良かった。
死と隣り合わせの殺し屋稼業の女が、最も危険な女であるが故に生き残った。
とても皮肉で美しい話だ。

 


メガネッこ  暴力  狂気
アラレ・ノリマキから連綿と続くマイフェティッシュアイドルの伝説 神話

現実には存在しない御伽噺の女達。

現実の女たちが見せる一瞬の危うさや狂気も私の思い込みで、いざお付き合いさ
せていただくと、極めて真っ当な人間だし、とても優しい。

そんな当たり前過ぎる現実に納得がいかなかったヤング私。
バチが当たっていまだに独り身なのが恐ろしく堪える今日この頃。

私に優しくしてくれた女たちが今、御伽噺の中で微笑んでいる。