第十七回 リスペクトアニメ

2019 5/12  


アニメーション。
昔はテレビまんがと呼ばれ、何やったら「まんが」が、テレビアニメを差してい
た頃から大好きで、幼少から「漫画」を殆ど読まずにこの歳まで来ましたが、
アニメーションは全くやめられません。

とは言え、本当に面白い、心に残る、何回も見る、作品は少ないです。
今年は一本も無かった・・・という年もあります。

はっきり言って、面白く、心に残り、何回も見る作品にもっと出会いたければ、
「漫画」を読めばいいのでしょう。
その数量は天文学的でしょうが、作品を相当に絞ってもアニメ化されていない素
晴らしい作品の数は大変に多いと思いますし、年に数作は「本当に面白い」に出
会えるはずです。

だから、と言いますか、当然私は好きな漫画のアニメ化を楽しみにする事はあり
ません。
アニメーションを見る理由は、それが何であれ、色が付いて、動いて、音が出
て、喋る、からです。


これが寺沢武一永井豪といった数少ない私の好きな漫画家の原作なら尚良しで
すが、仮にプリキュアやすれ違い系恋愛モノのアニメしか見れない状況下に陥っ
たとしても、それがアニメーションならば私は見ます。 多分。 知らんけど。

昨今多いBLもの、あるいはそれに準ずるものは無理でした。
己のアニメーション好きの限界を予期せぬ形で思い知らされ忸怩たる思いです。

お気に入りは、熱いやつ、宇宙モノ、とギャグ、です。
と、これがまぁ、簡単にはいかないというか・・・人それぞれですよね。
熱いやつと宇宙はまだしも、ギャグ、はホント自分がズレてる事を思い知らされ
ます。

幼少から30歳手前までギャグ漫画の殆どがダメでした。
記憶が曖昧ですが、Drスランプ、パタリロ(長官)、オヨネコぶーにゃん
こいつら100%伝説、激烈バカ和田ラジオ、くらいが面白かったです。
もうちょっとあったと思いますが今は出てきません。
少なくとも世間や通の間で評価の高いギャグ漫画の99%はビビるくらいツマら
なかったです。

で、アニメにしましても20歳の頃に苦手ジャンル漫画のアニメ化、つまらんギ
ャグアニメ、そしてガンダムがより一層解からない感じになってしまい、それで
も必死で無理して見ていましたが、辛さに限界がきて一度アニメーションを見る
のを止めてしまいました。


28才のある夜。
何の理由か忘れました。
目が覚めて寝れなかったのか、夜遅く帰ってきたのか・・・。
とにかく平日の深夜にテレビを付けて廻しておりますとアニメーションがやって
います。
「??????・・・・え?」
こんな時間に何故アニメが?
「アニメ映画か?」
「えっらい綺麗な絵やなぁ。また動きがスムースすぎへんか?」

8年かそこらぶりに見るアニメーションの進化は半端ではありませんでした。
深夜アニメ、のハシリくらいの頃でしょうか、次の日、テレビガイドで調べます
と深夜に結構な数のアニメがやっていて驚きました。
当時、既にテレビが好きでは無くなっていたのが悔やまれます。

「何故に深夜に再放送では無いアニメやってんねん!」
からの美しい映像、自分の知る頃の劇場版レベルのスムースな動き。
思わず何が何か解からずも見入っていますと、女性キャラがカメラを持って猫を
追っています。
路地へ追い詰めました。
シャッターを下ろすも、瞬間飛び退き写せません。
連写で撮りますが、現実ではありえない超高機動で跳ね廻ります。
現像から返ってきたプリントの束、その全てが残像と後ろ足、尻尾の一部のみ。
途方に暮れる女性キャラ。

????  何これ?

私の見ていた頃のアニメには無かった表現。
今となってはジャンルの一つとして確立している「日常系」。
サザエさんやちびまるこ等とは違う「日常」の切り口と表現。
これには舌を巻きました。

14万8千光年先の宇宙へ・・・
1万2千年の時を越えて・・・
超能力、過酷な運命、選ばれし者、等々。

オリジナルアニメーションをやるからには自身の力を信じて、オリジナル世界を
捻り出し、構築し腕によりをかけて仕上げた壮大な物語を創作したい。
私がなんとなく持っていたアニメ好きに於ける 「だからアニメ好き」 観。

尤も、この女子高生の物語がオリジナルアニメなのかもわからない。
しかし、私の漫画知識では、このようなものは漫画の世界では
絶対に通用しないし、先ずこの一分弱、劇伴と効果音以外にテレビのスピーカー
から発せられた人語は写真店店員の
「こちらでよろしかったでしょうか?」
と、女性キャラの
「・・・・・・・・・・・・・・・はい」
だけ。

昔、友人に
「おい、これ凄いから見てくれ」
と言われた少年ジャンプのドラゴンボールで、まずページ数が極端に少なくて、
セリフが全く無く、戦闘シーンだけで終わり、続く・・・。
びっくりしましたね。
私はジャンプもドラゴンボールも読んでいませんでしたが、これがいつもとは違
うだろうし、何らかのギリギリ感と限界を感じました。

仮に上の女性と猫の絡みが漫画なら、DBの戦闘によるスピード感も無い上にセ
リフ無し。・・・・無理でしょ(笑)

結果これは原作が4コマ漫画だったのですが、原作を買い揃えて読んだ初見は相
当にクラクラしましたし、部屋で笑い転げました。
私的にはここまで極端にシュールな笑いと女子高生と日常空間を融合させている
作者は本当に凄いとは思えど、むしろ爆発的にでは無いが、そこそこ売れて受け
入れている今の社会っつーか読者層が不思議で有り難く、うれしいかったです。
このラインが出来上がった、或いは元々あったのであれば、確実により太くなっ
たのですから。

 

最近はたまたまアニメーションで笑い転げる事も多くてラッキーです。

げんしけんニニンがシノブ伝らきすた、日常、マリアホリック、あいまいみ
ー、ディーふらぐそれ町、わたモテ、鬼灯の冷徹てーきゅう、うまるちゃ
ん、ちおちゃんの通学路アホガールあそびあそばせ、邪神ちゃんドロップキ
ック、上野さんは不器用・・・
ちょっと最近のが多く、まだまだある筈なのですが、今出てくる声出して笑って
しまう私の上級ギャグアニメ。

熱い場面、状況、台詞、演技!、号泣したければそれらを。
永遠のあこがれ、究極の感情対象、宇宙。
人間やっぱり笑わにゃあいかん! ギャグアニメ。

アニメーションって本っ当ーに、最高ですか?
サラバイ、バイナラ、アリベデルチ!